明治から令和へ。
脈々と受け継がれる、
フロンティアスピリット。
宇部フロンティア大学付属香川高等学校
明治36年創設、開学120年の歴史を誇る宇部フロンティア大学付属香川高等学校(以下、香川高校)は、山口県宇部市にある中高一貫の共学校。
特進コースや進学コースなどを有する「普通科」や、生活デザイン科、食物調理科、保育科の「専門3科」など、多様な教育環境が整う学び舎には、個性あふれる生徒たちが集まっている。
明治から令和まで、各時代を切り拓く人材を数多く輩出してきた香川高校のモットーは、自ら課題を見つけ、学び、考え、判断し、行動できる「フロンティアスピリット」だ。
2022年、香川高校は高校1年から、山口県内の高校で初めてとなる、アディダス・スクールカテゴリーの体操服を導入した。
高い志や勇気を育み、時代の最前線を駆け抜けてきた香川高校が、なぜアディダスを採用したのか。アディダスの体操服とともに学校生活を過ごす高校生たちのリアルな姿をレポートする。
着用機会が多い体操服だからこそ、
「時代に合わせた進化」を求めて。
2022年4月入学の高校1年生からアディダスの体操服を導入した、香川高校。
正面玄関を入ると、今春デビューした体操服のラインナップが展示され、存在感を放っている。オープンスクールの日は、学校に訪れた多くの受験希望者親子の注目を集めたそうだ。
今回、アディダスの体操服導入にあたり、ADSSにお問い合わせをいただいた、体育科教員で保健体育科長の藤本先生にお話をうかがった。
「これまで採用していた他社ブランドの体操服は、学年ごとに赤色、青色、緑色の上下ジャージで、7~8年経過しています。もっと学校全体の統一感を生み出し、機能性やデザイン性の高いものに変更したい。そんな思いから、リニューアル計画がスタートしました。生徒にとって体操服は、制服と同じくらい着用機会が多いもの。だからこそ、体操服も時代に合わせて進化することが必要だと思っています」。
藤本先生が語る「時代に合わせた進化」には、さまざまな意味が込められている。
まずは、デザイン性やかっこよさ。「おしゃれや流行に敏感な世代だからこそ、着用することで自信が生まれたり、やる気につながったりする、スタイリッシュなものを」と、藤本先生は強調する。
次に、プライバシーへの配慮。これまでの体操服は、胸元に名前を記入したゼッケンを貼り付けるタイプだった。校内で着用する場合は問題ないが、部活動や大会、イベントなど、生徒たちが学校外や公の場で体操服を着る機会は多い。プライバシー保護の流れが加速する中、学校側の配慮が求められる時代だ、という。
また、「体育や部活動で、生徒の激しい動きにフィットし、着心地がよいこと。さらに、下着が透けず、安心して着用できることも、ゆずれない条件でした」と語る、藤本先生。アディダスの体操服に使われているトリコット生地は、薄くて軽い肌触りながら、耐久性に優れ、透け防止性も高いのが特徴だ。
「実際に体操服のサンプルを見て、触って、着心地を確かめてみたら、機能性や品質の良さがすぐにわかりました。この体操服なら、条件をすべてクリアしていると」。
「これを着ている1年生たちは、やっぱりかっこよく見えます。楽しんで着ているのが伝わってきますね」と、笑顔を浮かべる藤本先生。
アディダスの体操服導入とともに、香川高校の歴史を紡ぐ、新たな1ページがスタートした。
「香川高校らしさ」を随所に取り入れ、
連帯感やコミュニケーションを生み出すデザインに。
今回、香川高校が導入した体操服やアイテムは、紺色の上下ジャージとハーフパンツ、紺色と白色から選べる半袖シャツと長袖シャツ、体育館シューズ。
ジャージやシャツの両肩にはアディダスのベーシックな3本線のデザイン、背中には「KAGAWA HIGH SCHOOL」のロゴ。特徴的なのは、襟元や腕、脇の部分に配された藤色のアクセントだ。
新体操服導入プロジェクトの一員として関わってきた、体育科教員で生徒指導部長の徳田先生に、デザインや機能性へのこだわりをうかがった。
「体操服には、香川高校らしさを出したいと思っていました。その一つが、藤色を使ったデザインです」と爽やかな笑顔で語る、徳田先生。
香川高校にとって藤色は、校章や制服などに使われている伝統色。学校のテーマカラーとして、教員や生徒たちに愛され続けている色だという。
これまでは、学年ごとに色違いの体操服を着用していたが、「これからはどの学年にも、今回と同じ、藤色を配した体操服を採用したい」と、徳田先生の言葉に力がこもる。
「全学年に同じ体操服を」という徳田先生の思いには、理由があった。「香川高校には、普通科と専門科があり、生徒たちの目指す場所や目標はそれぞれ異なります。これまではクラスマッチなども各科ごとに取り組んでいたため、科を越えた連帯感が生まれにくい面がありました。どの学年もどの科も同じ体操服を着ることで、みんなの気持ちが一つになり、チームワークやコミュニケーションが活発になるのでは、と思っています」。どの学年も同じ色の体操服を着用するが、これからは学年ごとに左胸のエンブレムの色を変えることになっている。
また、機能性やデザインのほか、採用の決め手となったのは、生徒と保護者が学校や販売店を介さず、ADSSと直接やりとりし、自身で採寸を行い、オンライン注文ができる販売方法である。
ダイレクトコミュニケーションにより、いつでも注文可能で商品は自宅に直送されるため、学校に出向く必要もない。「今の時代、通販での購入に慣れている人が多いので、専用のECサイトは使いやすくて便利、という声をよく聞きます」と、保護者の感想を語る徳田先生。
どんな体操服を着たいか。どんな購入方法が適切か。とことん着る側の立場で考え、選択されたのが、アディダスの体操服だといえる。
教員も生徒と同デザインのアディダスを着用。
親しみや信頼関係を育んでいきたい。
高校1年からの体操服変更にともない、新体操服導入プロジェクトには、同大学付属中学校の生徒たちも一役買っていた。
これまでの体操服、アディダスの体操服、他社が提案する体操服の中からどの体操服が着たいか、中学生に事前アンケートをとったという。
体育科教員で主に中学を担当する吉永先生に、中学生たちの率直な意見をうかがった。
「中学生たちによるアンケート結果は、圧倒的にアディダスの体操服が票を集めていました。わが校では、付属中から約半分の生徒が香川高校に進学します。実際にアディダスの体操服の導入が決まったとき、香川高校に進学が決まっている子たちは『かっこいい体操服が着られる!』『早く着てみたい!』と喜んでいましたね」。テニス部の顧問である吉永先生にとって、アディダスというブランドは、「スポーツのジャンルを選ばない、親しみのある存在」だった。
今回、体育科の教員たちと新しい体操服を検討する中で、吉永先生の頭に浮かんだのは、3本線の入った体操服を共に着て、互いの信頼関係を深めあう、生徒と教員の姿。
「ADSSさんからいただいた冊子『アディダス スクールカテゴリー・プレス』に掲載されていた、同じアディダスの体操服を着て語り合う、教員と生徒の写真がとても印象的で。これだ!と、心の中で叫んでいました」。
体育科の先生たちの働きかけで、生徒用だけでなく、教員用のウエアも採用され、「今は週7で着ています」と笑う、吉永先生。
体操服に使用した生地は、やさしいフィット感や耐久性、ストレッチ性をもっているほか、吸汗速乾性にも優れ、汗をかいてもベタつかないのが特徴だ。「たっぷり運動をしても、つねに快適でいられる。乾きやすいから、洗濯もラクで助かっています」と、吉永先生は自身の体験をもとに語ってくれた。
新たに採用された教員ウエアは、体育科以外の先生方も購入しており、評判は上々。
教員と生徒の連帯感は、確実にムーブメントをつくり出している。
「頑張りぬく力」と「個性」を育み、
時代を切り拓く人材に。
香川高校は、明治36年に創設され、開学120年目を迎える伝統校です。
建学の精神である「自主・自立・共生・礼節」のもと、確かな学力と豊かな人間性、国際感覚を身につけた人材の育成を目指しています。
具体的な取り組みは、次の3つです。
1つ目は「元気なあいさつ」。生徒たちは一日の大半を学校で過ごします。私は毎朝、校門で生徒一人ひとりと「おはようございます」と声をかけあい、活力向上に努めています。
2つ目は「確かな学力・技術の養成」。普通科の特進コースや進学コースでは、多様化する大学入試に沿った、きめ細かい学習指導を行い、国公立大学や私立大学への進学を実現しています。また、専門3科(生活デザイン科、食物調理科、保育科)では、授業に特別講師を招いて一流の技術や心がまえを学び、資格取得やコンテスト入賞などの実績につなげています。
3つ目は「文武両道」。いくら勉強やテストができても、それだけでは、新たな時代を自らの力で歩んでいくことはできません。わが校では、学力向上と同じくらい、スポーツや文化活動を通して、頑張りぬく力や個性を育むことを大切にしています。世界的ブランドであるアディダスの体操服は、香川高校らしさをより引き出し、充実した学校生活をサポートしてくれる、力強い存在です。
受験希望者からの関心も高く、高校のPRとしても大いに期待しています。
私自身もアディダスの教員用ウエアを購入しているので、着用して生徒たちと一緒に地域のボランティア活動やクラスマッチなどに参加したいと思っています。