橘学苑中学校・高等学校

橘学苑中学校・高等学校は、創立者である土光登美、そして、IHI、東芝の社長、経団連の会長など要職を歴任した土光敏夫の教育に対する真摯な理念を受け継ぎながら、「国際理解教育」を新たな軸に据え、世界に羽ばたく人材の育成を掲げている。
「国際コース」「文理コース」「デザイン美術コース」と多彩なコースを設定しているのも、生徒一人ひとりの個性や感性を引き出すためである。
国際コースでは関東圏の学校の先駆けとして、クラス全員が1年間のニュージーランド留学を体験するプログラムを設置。また、文理コースも短期海外研修を、デザイン美術コースは芸術の都パリでの研修を行っている。「世界」は橘学苑を語るとき、ひとつのキーワードとなる。
そして、もうひとつのキーワードが「本物」だ。英語を学ぶにも、芸術に触れるにも現地で「本物」を。学生の時から世界を舞台に広い視野を持って、文化に触れ、人々と交流する。このような理念をもった橘学苑と、adidasの体操服はどのようにシンクロするのだろうか。

adidasを着た1年生がグラウンドに
ずらりと並んだ時、学校に新しい風が吹いた。

2017年に創立75周年を迎えることがひとつのきっかけとなり、体操服をリニューアルしようという話が持ち上がったのが、2013年の3月のこと。
杉嵜校長を中心に、副校長、理事会の学内理事を中心として、すぐに体操服の選定委員会が発足し、5月にはユニフォーム選定のコンペが行われた。新しい体操服にするならば、生徒みんなに「体育の授業が楽しくなった!」と思ってほしい。副校長の林先生は「生徒のために、何が一番いいか」を常に考えていた。「我々の頭には、体操服はこういうもの、という固定したイメージがありました。世界に通用する人材を育成する側が、このように偏ったイメージで体操服を決めるのはどうか。そこで、いろんな可能性の中から最高の体操服を選ぶべく、コンペというスタイルをとりました」。
adidasに決めた理由は、世界ブランドという揺るぎない信頼性と、企業の持つクリーンなイメージが大きかった。加えて社員の姿勢から伝わってきた、自社ブランドに対する自信も大きなポイントとなった。「白色の面積の大きいジャージの採用には、汚れが目立つのではという懸念がありました。しかしADSSの皆さんは、はっきりとおっしゃいました。『本物を持つと生徒さんの体操服の扱いが変わります』と。実際その通りになったので感心しました。

体操服を大切に扱い、きちんと着こなす。
指導するまでもなく、生徒自らが変化している。

体操服をadidasにする!と決まってから、具体的にどのようなデザイン、色、素材を採用するかは、体育科長の谷田部先生を中心として体育科の教員の意見が多く取り入れられた。「半袖を紺色にすることは即決しました」と、谷田部先生。以前は白色のシャツで、下着が透けることを気にする声が多かったからだという。紺色は少し重い印象があるかもという心配も杞憂に終わった。
着用した生徒の様子をみるとそんなことは全くなく、むしろシャープでスッキリとした印象になった。
一方で、以前は上下紺色だったジャージは、上着の前身頃と後ろ身頃が白色のデザインが採用された。紺色の袖に輝く3本ラインは鮮やかな色で、若々しくかっこいいと評判だ。「このデザインの採用は冒険でした。白色だと汚れが目立つのでは、という懸念があったからです。
しかし、想像とは逆に生徒たちは体操服を丁寧に着ているので問題ありません」。
体操服の着用についての指導はほとんどしていないらしく、徹底しているのは「ジップを開ける場合は校章のマークの上まで」というルールのみ。
adidasはそのまま着るのがかっこいいと生徒たちはわかっているのだろう。
谷田部先生ご自身も大学時代からadidasには愛着があり、体操服がadidasに決まった時には思わず、「学校の体操服がadidas!?」と驚きの声を上げたという。
「以前の体操服は、綿素材で生地が厚く、ダボダボという印象。実際に生徒も動きにくかったと思います。adidasは素材も薄く、軽いのでどんな動きにもフィットする。
デザインもかっこいいので、スッキリしてみえます。今までは冬場でもジャージを着るのが嫌で、ハーフパンツで頑張っていた生徒が多かったのですが、これからはみんな喜んでadidasを着るでしょうね」と目を細めた。
生徒たちは知っている。adidasを着ていれば
世界中の人とコミュニケーションが広がることを。

サッカー部の顧問である櫻井先生は、アスリートとしての視点からadidasを見る。adidasは速乾性に優れ、汗をかいても肌にピタッとくっつかない。まさに、「素肌感覚」「ストレスフリー」である点を高く評価している。また、生徒の動きやすさを考えると、体操服は軽い方がいい。ジャージの上着がフルジップになることで、「重くなるのでは」という心配もしたが、「adidasはそんなことがなかった。とにかく軽くて驚いた」。
その軽さの秘密が「3本ライン」にあった。橘学苑の体操服に採用されているプリントの3本ラインは、縫い付けていないため、裏地はフラットで重量も軽い。世界で活躍するサッカー選手のユニフォームにも、採用されるような技術である。
世界の舞台でサッカー選手が身につけるウェアは、常に最先端。橘学苑の体操服に、そのウェアと同じ技術が施されていることを知れば、生徒たちは一層誇りに思うことだろう。
さらに、櫻井先生は、世界ブランドとしてのadidasのエピソードを話してくれた。
サッカー部の生徒が、海外研修でシンガポールの田舎を訪れた時のこと。
現地の子どもたちは、日本のことをよくわかっていなかったけれど、サッカーが大好きだったのでadidasのことは知っていて、会話が弾み一気に打ち解けた。「先生、世界のどんな場所に行ってもadidasを知ってる人がいるんだよ」。イキイキと報告する生徒の様子を見て、櫻井先生は「なるほど、これがブランド力というものか」と実感したという。
これから橘学苑の生徒は、adidasの体操服を着て海外研修で世界へ飛び出す。
あらゆる国の人々と、この体操服をきっかけとして、より深いコミュニケーションが生まれるかもしれない。国際理解教育を標榜する橘学苑が、adidasという世界ブランドを採用した意義は、こんなところにもあるようだ。

緑広がる鶴見キャンパスは運動の場も充実している。テニスコート4面分の広さがある「SAKURA DOME」、テニスコートが2面分の「全天候グラウンド」、戦争中に格納庫として使用されていた鉄骨を利用して作られた「土光敏夫記念体育館」、人工芝のコートとフットサルグラウンドも設置された「人工芝グラウンド」。素晴らしいステージの中でadidasの体操服を身につけた生徒たちは、誰もがアスリートとなる。
【生徒の声】
高校1年生の皆さんから、adidasの印象を聞きました。
- ■ これ、学校で着ていいの?と思った。(男子生徒)
- ■ 3本ラインの位置が斬新でかっこいい。(男子生徒)
- ■ 中学の時の体操服は、すぐ肩とか擦れていたけど、今は全然大丈夫。(男子生徒)
- ■ 肌触りがいい。ごわごわしないのがいい。(男子生徒)
- ■ 入学してしばらく体操服に関する会話がすごかった。
「かっこいい!」とか「中学と違う!」とか。(女子生徒) - ■ 体操服っぽくない。卒業しても着ると思う。(女子生徒)
- ■ すぐに乾くからいい。中学の時は洗濯しても翌日乾かなくて、学校まで広げて持っていってた。(女子生徒)
- ■ 紺色の半袖シャツは透けないし、引き締まって見えるからいい。(女子生徒)
- ■ 軽くてサラサラしているから気持ちいい。(女子生徒)

「橘ブランド」が「橘プライド」に進化するために
adidasのブランド力が大きなサポートになる。
橘学苑中学校・高等学校の教育の根底に流れるのは、創立者である土光登美や、その息子であり、IHIや東芝の社長、経団連会長を歴任した土光敏夫の教育に関する真摯な理念です。
1、心すなおに真実を求めよう
2、生命の貴さを自覚し、明日の社会を築くよろこびを人々とともにしよう
3、正しく生きよう
時代を超えてなお、輝きを失わないこの3つの精神を受け継ぎながら、橘学苑では、現代の社会情勢に応じて、国際理解教育を新たな軸に据えています。
言葉を話せるだけでは真の国際人とは言えません。世界を舞台にしても、自分自身に自信=プライドを持ち、「物怖じすることなく」コミュニケーションできる人物の育成を目標としています。
私が普段から生徒によく言っているのは、「なにか、ひとつ。いつか、きっと」という言葉。
人はそれぞれに生まれた環境も、持っている資質も様々です。
人と比べることなく得意なものを見つけてほしい。何を見つけるか、いつ見つけるかも人それぞれ。橘学苑の先生たちは、一人ひとりの個性を見守り、自信を持てるよう勇気づけます。
2017年に創立75周年を迎えるにあたり、今回、adidasの体操服を導入しました。世界の誰もが知るadidasというブランドを身につけることで生徒は体操服の身だしなみも自ら考えるようになりました。生徒たちが、鮮やかな色の3本ラインの体操服を着て、グラウンドに集合した様子には、清潔感と躍動感があふれています。adidasの体操服は「橘ブランド」の確立に大きな力を与えてくれるでしょう。さらに、それを着る生徒達に「橘プライド」を芽生えさせてくれる。そう期待しています。
橘学苑中学校・高等学校
美しく整備された庭、地域の方も出入りできるテニス場、フットサルコート、メインの校舎に大きく掲げられたオブジェ。橘学苑に足を踏み入れると、その自由な雰囲気に、一気に視野が広がるようだった。白と紺、鮮やかな効かせ色のadidasを身につけた生徒達の目の輝き、ハツラツとした動きに目が奪われる。国際理解教育を柱とした学校方針にadidasの体操服が見事にシンクロしていた。