知性と品格をそなえ、
未来を生きる力を養う、
ノートルダム教育

ノートルダム女学院中学高等学校・ノートルダム学院小学校

第二次世界大戦後の厳しい社会情勢が続く1951年、京都の地に、カトリック精神に基づく学校法人ノートルダム女学院が設立された。「ノートルダム」は、キリストの母・聖母マリアのこと。1952年のノートルダム女学院中学校の開校に始まり、53年に同高等学校、54年に共学のノートルダム学院小学校、61年には京都ノートルダム女子大学を開設し、聖書に書かれたラテン語「Virtus et Scientia(徳と知)」をモットーに、知性と品格をそなえた全人教育により、未来を生きる多くの人材を育てている。

今回の取材では、ともにアディダスの体操服を採用するノートルダム女学院中学高等学校とノートルダム学院小学校を(以下、ノートルダム女学院中高・ノートルダム学院小)訪れた。

なぜ両校がアディダスを採用したのか。導入の経緯やデザインへのこだわり、学校生活における体操服の役割についてレポートする。

REPORT.1ノートルダム女学院中学高等学校

「ネイビー×マリアブルー」にモデルチェンジ。
着るだけでモチベーションが上がる体操服に

ノートルダム女学院中高がアディダスを初めて採用したのは、2013年。ラインナップは、ジャージ上下、半袖Tシャツ、ハーフパンツ、グラウンドシューズ、インドアシューズ。当初、Tシャツは白、ハーフパンツは水色で、女性向けに開発されたウィメンズシルエットの体操着だった。体操服の変遷や役割について、体育科の上野剛先生と延原正樹先生にお話をうかがった。

「生徒にとって、体操服は制服と同じくらい身近なもの。だからこそ、着るとモチベーションが上がり、身体を動かすのが楽しくなるものにしたいと考え、アディダスを選びました」と、アディダスとの出会いを振り返る上野先生。

それから9年後の2022年、新モデルにフルモデルチェンジ。旧モデルのイメージを踏襲しつつ、半袖Tシャツとハーフパンツのカラーをネイビーに、シルエットもウィメンズからユニセックスに変更した。

今回のモデルチェンジでポイントとなったのは、カラーの変更だ。当初、教員から「体操服はやっぱり白」などの声が上がる中、決め手は生徒たちの声だったと、上野先生は言う。「教員だけでなく、体育部会の生徒たちに意見を聞き、最終的に、“ネイビーの生地に水色のアクセントを”と決定しました」。

スリーストライプにカラーリングされた水色は、ノートルダム生が大事にしている、“マリアブルー”とよばれる聖母マリアの色。だからこそ、何らかのかたちで使いたいという共通の思いがあった。「モデルチェンジの結果、大成功です。デザインのかっこよさ、着心地、透けにくさ、乾きやすさ、使い勝手のよさ。すべてに満足しています」と朗らかに笑う、上野先生。学校生活において、体操服の出番は意外に多い。体育はもちろん、遠足や宿泊行事、部活、制作を伴う授業などさまざまだ。高校一年のクラス担任でもある延原先生は、モデルチェンジ後に実感したことを教えてくれた。

「ネイビーの生地になってから、汚れが目立たないと好評です。また、ユニセックスで着心地のよさにゆとりがプラスされたのもいいですね。運動や制作活動など、どんな動きにもフィットする上、いろいろな体型の子も快適に過ごせると思います」。

高校一年の約半数は、中学から内部進学するため、旧モデルの体操服を着用する子もいる。もちろん旧モデルの着用もOKだが、外部進学生の体操服を見て、「かっこいい」「おしゃれ」と買い直す子も多いそうだ。

延原先生は「現在、高校一年の体育では、全体の約8割が新モデルを着ています。おもしろいことに、新旧の両モデルが混在しても、カラーやデザインに洗練された統一感があり、違和感がない。これがアディダスのブランド力なのでしょうね」と、生徒たちのリアルな様子を語ってくれた。


ネットからの申し込みで、職員の負担が大幅に軽減。
受注から納品までスピーディーに完了。

自然豊かな大文字山のふもとにあるノートルダム女学院中高は、風雅な佇まいの校舎やステンドグラスに囲まれた聖堂、レトロモダンな洋館「和中庵」など、充実した環境が整っている。

同校の卒業生でもある、事務職員の和泉あゆみさんと野間路代さんは、モデルチェンジした体操服をどう感じているのだろう。

和泉さんは体操服を手に取り、こう語る。「私の時代の生地とはまったく違いますね。当時はもっと厚みがあり、汗をかいたら乾きにくかったのを覚えています」。体操服を着る上で、とくに大変なのは「夏」と2人は力説する。京都の夏は暑い。だから、汗をかいてもサラサラで肌にまとわりつかず、軽くて吸汗速乾性の高いアディダスの生地は、まさに適しているという。後輩にあたる野間さんも中高時代、別ブランドの体操服を着用していた。

「今の体操服はスタイリッシュですね。私たちのころは、外で行事がある場合、制服で行って現地で着替えていたのですが、荷物が多くて大変でした。今の生徒たちは家から体操服を着ていきます」。

2013年の採用時から追加購入の際に「WEB注文」を導入している。学校が間に入らず、WEBサイトから直接注文が可能なため、受注から納品までスピーディーに完了する。WEB注文の導入により、事務作業にかかる時間を大幅に短縮することができた。「以前は在庫をすべて学校で管理していたため、WEB注文の導入で、在校生の追加オーダーに対応する職員の負担が大幅に軽減されました。保護者や生徒から、不便だったとか購入方法がわからないなどの声を聞いたこともありません」と、にこやかに語る和泉さん。

その言葉から、利便性や満足度の高さが伝わってくる。とくに行事前のタイミングでは、購入希望者が事務室に殺到し、そのたびに慌ただしく対応していたが、ADSSが生徒側と直接やりとりをすることにより、職員たちの負担や手間は大いに解消されたという。

今回、事務室の職員は、体操服に似たデザインでスタッフ用のポロシャツをオーダーした。「イベントや行事で着用しています。軽くて伸縮性があり、ジャケットよりも動きやすいし、保護者や参加者から声をかけやすいと好評です。生徒の体操服との一体感もあり、嬉しい気持ちになりますね」と、和泉さんは目を細める。

最後に、OGお二人から生徒たちへのメッセージをうかがった。和泉さんは、「入学準備中、ネットで体操服の情報を確認しながら、楽しい学校生活を思い描き、入学への気持ちを高めてほしいです」。野間さんは、「友達とおそろいの体操服には、愛着もひとしお。中高時代だけでなく、卒業後も大事に使ってもらいたいですね」とのこと。2人からのメッセージは、楽しい学校生活を送るための大きなヒントになるだろう。


グローバルな視野と探求心をたずさえた、
「地球市民」を育てるために

2022年10月12日、ノートルダム女学院中高は、創立70周年を迎えました。70周年記念の「この地球で共に暮らす誰かのために~いま、私ができること~」という企画では、教育、医療、国際分野などのステージで活躍する卒業生たちが、それぞれの活動や未来への想いを語り、大きな反響がありました。また、在校生代表として4人の高校3年生も登壇し、授業を通して深めていった「日本にいる海外の方が安心して暮らせる居場所づくり」の活動について発表しました。

ノートルダム教育には、社会と約束する4つのミッションコミットメント「尊ぶ・対話する・共感する・行動する」があります。これらにもとづき、グローバルな視野と豊かな探究心をもって自分の使命を生きる「地球市民」を育てることを目指しています。その思いのもと、21世紀型新教育観に基づく3つのコースを開設しています。

論理的思考力を高め、知性と感性を磨く「プレップ総合コース」、英語力を駆使し、世界に貢献しようとする力を育てる「グローバル英語コース」、探究の姿勢で世の中の現象を見つめる「STE@M探究コース」。3コースに共通するのは、“自分で考え、学び、自分のことばや行動で表現する力”を身につけることです。これまでICT活用やグローバル教育を時代に先駆けて取り入れてきたわが校と、つねに第一線でスポーツシーンをリードしているアディダスの信念には、親和性を感じます。アディダスの体操服を着用した生徒たちは、いきいきとした表情をしています。これからも体育や行事、イベントなど、様々なシーンで、自分を表現してほしいと願っています。

REPORT.2ノートルダム学院小学校

アディダス導入の決め手は、学院イメージの統一と24時間いつでも発注できるシステム

ノートルダム学院小がアディダスの体操服を導入したのは、2020年のこと。ネイビーのジャージ上下とハーフパンツ、白色の半袖シャツと長袖シャツ、のラインナップだ。

体育科の綾田満成先生と佐藤圭二先生に、導入の経緯をお聞きした。

「体操服のリニューアルにあたり、アディダスを選んだ決め手は2つ。小中高の学院イメージの統一と、24時間いつでも発注できるシステムです。子どもはサイズ変化が激しいので、ほしいときに、ネットで購入できるのが便利。保護者からも好評です」と語る、綾田先生。

小学校の児童と中学高等学校の生徒は、行事やイベントで顔を会わせる機会はあるものの、学院としては、互いの絆をより深め、全体の統一感を生み出したいという思いがあった。そこで、中学高等学校がすでに導入していたアディダスを小学校でも採用しよう、と声が上がったという。

また、ADSSが開発した、リモート注文システムは、学校側だけでなく、保護者の方たちにも歓迎された。とくに、共働き家庭や遠方からの通学者にとっては、販売店に出向いて購入する負担が減り、「便利なシステムでありがたい」と高い評価をいただいている。「ぼくたち教員も、子どものころからアディダスのファン。ぼくなんか毎日、上から下までアディダス製品で揃えています」と、アディダス愛あふれる佐藤先生。

体操服のデザインや特徴についても熱く語る。「ハーフパンツの丈が短すぎず長すぎず、絶妙にちょうどいい。白Tシャツは、長年着用すると黄ばみやくすみが出るものですが、アディダスの体操服は白いまま。学校マークの部分も洗濯崩れせず、ビシッときれいなまま。さすがです」。

綾田先生も、体操服を手にとって「肌ざわりのよい生地感なので、暑い夏でもサラッとして、汗が乾きやすいのがいいですね」と大きくうなずく。小学生用の体操服は、肌に触れる部分に綿を使用している。吸汗速乾性だけでなく肌へのやさしさも大きな特徴だ。

パートナーとなってまもなく3年目。お二人にADSSへの要望をうかがった。

綾田先生は「教員と児童の絆がより深まるように、教員用ウェアがあるといいですね。ぜひ提案してください」、佐藤先生は「アディダスの体操服を着用する小学校として、デザインや機能性の良さを共に発信していきたいですね」と力強く語ってくれた。


お姉さんたちの体操服への憧れが、
小学校と中学高等学校の連帯感を生みだす

導入から約3年。アディダスのラインナップをフルで着ているのは1~3年生だが、6月のスポーツフェスティバルでの着用により、高学年も半袖Tシャツを購入している。子どもたちにとって、アディダスの体操服はどんな役割を担っているのだろう。

2021年度まで高学年・理科の教科担任、2022年度から3年生のクラス担任を受け持っている神先雅巳先生に、お話をうかがった。
「アディダスを着ている子どもたちは、かわいらしくて元気いっぱい。スリーストライプにマリア様の色“マリアブルー”が使われているのが素敵ですね。子どもたちも気に入っています」。

実はアディダス導入時、もっとも喜んだのは、高学年の女子たちだったという。
「女子児童にとって、女学院のお姉さんたちは、憧れの存在です。中高生が小学校のグラウンドを使用することがあり、体操服を着ている姿をよく見かけます。新しい体操服が中高生と同じブランドで、カラーやデザインも似ているので、児童たちは嬉しそうに着ています」。

教員であり、子どもを持つ母でもある神先先生。体操服の着心地が気になり、児童たちに話を聞いてみたという。

「以前の体操服は、ジャージのズボンのすそがキュッとすぼまっていましたが、アディダスはストレートタイプです。『トイレでズボンを下ろすとき、ひきずらない?』『歩くときバサバサして動きにくいのでは?』と子どもたちに聞いてみたところ、『そんなことないよ』『こっちのほうがカッコいい』と、まったく気にしていませんでした」。

同校では、体験学習に力を入れており、体育以外で体操服を着る機会も多い。

「以前は、家から制服ででかけて、現地で体操服に着替えていましたが、アディダスになってからは、家から体操服ででかける機会がふえました。体操服で移動できるので、荷物が少なくなってラクになり、動きやすくなりました。体操服は、子どもたちの生活にとても身近な存在です。運動や行事、体験学習がより充実したものになるように、これからも見守っていきたいです」。


カトリック精神に基づく「思いやりの心」をもって、課題を見つけ、考え、困難を乗り越える力を身につける。

今、「考える力」を育てることの大切さが叫ばれています。ノートルダム学院小学校では、1954年の開校当初から、子どもたちが「自ら考え、答えを創造する力」を育てることに力を入れてきました。

本校の教育の土台は、カトリック精神に基づく「人を大切にする、思いやりの心」です。いくら勉強ができて、良い大学や会社に入っても、人の気持ちがわからなければ、社会では通用しません。本校での一日は、「祈り」に始まり、「祈り」に終わります。

子どもたちにはいつも「よく祈り、よく学び、持っている力をよく伸ばし、それを使って人に奉仕しよう」と話しています。自然や他者とのさまざまな関わりを尊び、対話し、共感や勇気、希望をもって行動することが、「思いやりの心」を育み、人としての成長につながります。

その上で、本校では、子どもたちが未来を生きるため、身につけておくべき3つの柱を「学び」「英語」「体験」と位置づけています。ICTや教科担任制を導入した学習活動、自分のことばで思いを伝え、発信する英語教育、本校所有の「山の家」における体験活動などを通して、子どもたちは自ら課題を見つけ、学び、考え、困難に立ち向かい、乗り越える力を育んでいます。

体育をはじめスポーツフェスティバルや体験活動で、アディダスの体操服を着ている姿は、元気で明るく、はつらつとしていますね。子どもたちの表情がよりいきいきとしているのを実感します。一人ひとりの児童は、かけがえのない存在です。日々の学校生活の中で、将来の成長につながる豊かな学びを、大切に育んでいきたいと思います。