キャッチフレーズは「きちんと青春」。
文武両道を極め、一人ひとりの夢の実現へ。
國學院大學久我山中学高等学校
野球やサッカー、ラグビー、バスケットボール、陸上競技など、スポーツの強豪校でありながら、進学校としても確かな実績を誇る、國學院大學久我山中学高等学校(以下、久我山中高)。創立は太平洋戦争末期の昭和19年。教育の力で戦後の復興を実現し、社会の中核を担う人材の輩出を目的に、東京・杉並の地に開設された。
久我山中高では「男女別学制」を基本としている。日常の学校生活は「男子部」「女子部」に分かれて学び、体育祭や文化祭、部活などでは共に取り組み、高め合う。別学と共学、両方の魅力を味わえるのが特色だ。
生徒が考案したキャッチフレーズは、「きちんと青春」。未来へ羽ばたいていく青春時代に、アディダスの体操服はどのような意義をもつのか。久我山中高がアディダスを導入した経緯やデザインへの想い、着心地などをレポートする。
動ける! 伸びる! 乾く! かっこいい!
コンパクトに収納できる軽さもポイント。
久我山中高が2022年にリニューアルしたアディダスの体操服は、ジャージ上下、半袖Tシャツ、ハーフパンツ。
ジャージやTシャツの両肩には、アディダスのベーシックな3ストライプスが配されている。男女ともに紺色の生地をベースとし、襟元や腕、脇の部分に、男子は赤、女子は水色のアクセントが特徴だ。
新体操服の導入に関わってきた、保健体育科教員で男子バスケットボール部の顧問をしている酒井先生に、新モデル体操服について、デザインへのこだわりや着心地などを伺った。開口一番、「すっきり、スマートなデザインと、“紺×赤”の組み合わせがカッコいい。2011年に導入した初期モデルから、さらに爽やかさが増していますね」と笑顔がほころぶ酒井先生。
実は、酒井先生自身も久我山中高の卒業生。だからこそ「自分の時代に着ていた体操服と比べると、あまりの進化に驚いています」と感慨もひとしおだという。
今回、新モデル導入にあたり、どこが決め手になったのだろう。
「注目したのは機能性の高さです。特に、激しい動きでも身体にフィットする素材と軽さが大きなポイントでした」。
アスリート系の生徒が多く、運動時に身体能力をより引き出してくれるウェアにこだわっていることがよくわかる、久我山中高らしい観点だ。
では、デザインやシルエットは二の次かというと、どうやらそうでもないらしい。
「自分の時代には、ちょっと大きめの体操服をダボッと着ていた子もいましたが、イマドキの生徒たちは、シュッとしたスマートなシルエットを好みます。アディダスの新モデルはまさに彼らの理想を体現してくれるシルエットなので、だらしなく着る子はいません」。
性能もデザインも進化した新モデルゆえ、これまでの体操服よりも価格が上がることが唯一の懸念だったが、結果として、保護者からの評価は高かった。
「わが子が日常的に身につけるものだから、いいものを着せたい、と学校側の想いに賛同してくださったのだと思います」とのこと。
アディダスの新モデルが、個性豊かな生徒たちのパフォーマンスをどのように引き出すのか、今後がますます楽しみだ。
「色がかわいい」「足が長く見える」
女子に大人気のウィメンズシルエット
“アディダスの新モデル体操服。女子部の生徒たちの評判はどのようなものか。” 保健体育科の教員で女子バスケットボール部の顧問である五十嵐先生にお話をうかがった。
個人的にも「アディダス製品が好き。プライベートでもよく着ます」という五十嵐先生は、「女子部の生徒の場合、まずはデザインや色合いなど、見た目を重視する傾向があります。アディダスの体操服は『色がかわいいし、スタイルがよく見える!』と生徒たちに大好評です。みんな嬉しそうに着ていますよ」と柔らかな笑顔で語る。
実際に、グラウンドで中学1年生たちの体育の授業風景を見せていただいた。ソフトボールの練習の一環で、ボールを投げる、追いかける、しゃがむ、拾う……など、さまざまな動きが繰り広げられる。
女子向けに開発されたウィメンズシルエットは、女性の身体に合わせた、動きやすい設計になっている。アディダスの体操服は、一人ひとりに合ったフィット感が生徒たちの魅力をより引き出しているのを認識した。
部活動の顧問をしている五十嵐先生は、保護者と話をする機会も多い。
「この体操服、乾きが早くていいですね」と保護者の方々から、よく声をかけられるのだそう。
デザインのよさに加えて、洗濯のしやすさ、吸汗速乾性にも優れているので、「体育の授業だけでなく、部活の練習着や遠征時の移動着として使用するなど、学校生活になくてはならない存在になっています」と生徒たちの日常を語ってくれた。
久我山中高では、教員用のウェアにもアディダスを採用している。「私はまだ本校の教員になって1年目ですが、生徒と同じアディダスを着ることで、一体感が生まれている気がします」。
教員と生徒の距離を縮め、学校全体の連帯感をつくる。体操服は、そのような役割も担っているのだ。
男女別学の生徒たちをつなぐアディダス。
「仲間なんだ」の気持ちが一体感に。
校門を入ると、“学びの道”と呼ばれる、美しいケヤキ並木がまっすぐに続く。キャンパスやグラウンドのあちこちに、生徒たちのいきいきとした表情や笑顔があふれている。
久我山中高がアディダスの体操服を採用したのは、2011年のこと。当時、教員として入試広報の責任者を務めていた、現副校長の髙橋先生に、導入した際の印象を伺った。
髙橋先生によると、それまで採用していた体操服はシルエットや着心地などの点で時代に合わなくなっており、男女ともに一新したいという話が出ていたという。
「以前の体操服は、男女で異なるデザインでしたが、アディダス導入後、学校の雰囲気がガラッと変わり、生徒たちの表情も引き締まったように感じました」と当時をふり返る髙橋先生。
久我山中高の生徒たちの特徴をひと言で語るなら、「真面目で明るく、爽やかな子が多い」とのこと。「だから、アディダスの体操服がよく似合うのでしょう」と目を細める。入試広報の立場として、「多くの受験生や保護者に学校見学に来ていただく中で、ぜひアディダスの体操服を着用する生徒たちの凛とした姿を見てほしい」と感じていたそうだ。
久我山中高は「男女別学制」を基本としているが、体育祭や文化祭、部活などで男女が「共働」する機会も多い。
「男子生徒と女子生徒が、同じアディダスの体操服を着ることで、学校への帰属意識や“仲間なんだ”という気持ちを高めてほしいと願っています」。
“仲間なんだ”という意識は、男子部と女子部のあいだだけでなく、「個性豊かな生徒たちのあいだで、連帯感を高めるものとして浸透しています」と語る、髙橋先生。
同校では、全国大会レベルの実力を有するアスリート系の生徒であっても、特別扱いはせず、条件はどの生徒も同じ。試験で赤点をとれば試合には出られない。
「わが校では、だれもが同じ土俵のうえで、部活も学業も切磋琢磨している。だからこそ、お互いにリスペクトし、自然に応援しあう雰囲気や風土ができているのでしょう」。
軸足は学業。思いやりの心や主体性を促し、社会に貢献できる人材を育成する。
私たちの学園は、昭和19年に高等学校だけの男子校としてスタートしました。その後、昭和60年に初めて女子生徒が入学し、平成6年から、男女の特性を伸ばすための「男女別学制」を取り入れ、現在に至っています。
グローバル化やICTの発達など、社会は目に見えて変わってきています。多様な世界で活躍する場を求める今こそ、人と人との関わりの中で、思いやりの心を大切にしながら、社会に貢献できる人材を育成することが久我山教育の使命です。
私は、正門の前で、登校する生徒たちの顔を見て挨拶を交わします。教員は授業が始まる前、早めに教室に向かい、生徒との対話を心がけています。
また、本校には「5分前の精神」が根づいており、体験教室や宿泊行事など、折にふれて時間を守る訓練をしています。
こうした活動を続けることで、生徒たちは「挨拶」や「コミュニケーションを取る力」、「時間の厳守」など、社会で必須のルールを身につけることができます。
もう一つ、目標に掲げているのが「主体的な自立」です。文化祭や体育祭を生徒主導で行っているように、自ら考え、行動する力は、社会を生き抜くための大きなカギになるはずです。
一般の生徒もアスリート系の生徒も、軸足は学業にあります。朝と昼の部活動は禁止、放課後18時半までに下校という、練習時間が限られた環境で運動部が実績を積むことができるのは、一人ひとりが主体的に考え、行動しているからだと思います。
2011年に教員として、アディダスの初期モデルの採用にたずさわりました。デザインや性能の良さに加え、生徒たちに長く愛されるものを導入したいと考えたからです。
今回のリニューアルでは、生地やデザインがより進化しているのを、生徒の姿を通して実感しています。これからもアディダスの体操服を学校生活に活用しながら、さまざまな取り組みに挑戦していきます。