個性を磨く中高一貫教育に
アディダスが新たな煌めきを付加する。

市川学園 市川中学校・高等学校

1937年男子校として創立し、2003年新校舎への移転とともに男女共学となった学校法人市川学園市川中学校・高等学校(以下、市川学園)。

2004年から実施している幕張メッセ国際展示場での入試は、首都圏中学入試スタートの代名詞にもなるほどに、圧倒的な存在感と、伝統、実績を誇る。

大学のキャンパスを思わせる広大な敷地内に整備された各種施設、個性を輝かせる独自の教育理念を有する学園は、世界で活躍できるリーダーを多く輩出している。

千葉屈指の名門校がアディダスを導入した意義と、その影響がどのようなものであるかをリポートする。

「アディダスでいきます!」
上層部へのプレゼンはこのひと言で始まった。

「校外で着用しても生徒たちが恥ずかしがらない、生徒たち自らが着たくなる体操服にしたい」。
市川学園の体操服改定には、教員たちのこのような思いが込められていた。

2015年、畠山先生と百目木先生を中心に、体育科の教員数名で体操服検討委員会を発足。選考には1年以上かけた。アディダス以外にも数社のメーカーを検討したが、検討委員会の中では「アディダスで」と気持ちは固まっていた。

「正直に言うと、プライス面では他のブランドより高かった。どうやって説明すれば上層部に納得してもらえるかを考えました。何よりも学校としては保護者に負担をかけたくない。保護者も負担を減らしたいのは当然なので。そこで、コストの一覧表を作ったり、他校の様子もリサーチしました」と畠山先生は当時を振り返る。

以前の体操服では中学用と高校用のデザインが異なっていたため、買い替えの必要があったが、ADSSの提案なら、サイズアップは別として、6年間買い替えをしなくていい。また、デザイン性と機能性に優れているので部活動用のユニフォームを作らない部が増えることも説得内容だった。

プレゼンの日のことを百目木先生が再現してくれた。開口一番は「アディダスで行きます!」のひと言だったそうだ。「いろいろなメーカーを検討しましたが、デザイン性と機能性、さらにアディダスのブランド力も考慮すれば、若干のコストアップに見合うだけの価値があります」と。
この熱意と冷静なリサーチ力の両輪が説得力を増幅したようだ。

体育の授業だけでなく学外でも。
堂々と自分らしく輝ける体操服を。

アディダスに決定してからは半年の時間をかけた。「ジャージのデザインを決め、配色を決める。さらに、マークのデザインは? 色はどうする? 一つひとつ課題をつぶしていくのに時間がかかりました」と畠山先生。

市川学園のジャージは、胸に学年別に色が違うエンブレムを配しているが、ウェアカラーはニューネイビーで統一している。

畠山先生いわく「明るめの紺色なので生徒が集合した時も爽やかに見えてよかったと思います。エンブレムについては、できるだけシンプルに。漢字は使わずアルファベットでいきたいとADSSさんに伝え、数種類提案してもらいました」とのこと。生徒たちはそれぞれが、「自分の学年の色が一番かっこいい」と言っているようだ。

体操服は一度改定すると長い期間の使用が前提となる。「飽きないデザイン」の選定も課題だったのでは? という質問をぶつけたところ、「だからこそ、メーカーを決める時点で、アディダスだと思った。デザインが奇抜なものは時間が経つと逆に古く感じる。でも、アディダスの3本線(スリーストライプス)は変わらない。10年経っても古さを感じさせない」と、百目木先生。そのため、デザインを選定する際にも、「スリーストライプスは絶対」と考えていた。

撮影時、爽やかな空の下、体育館の中、あらゆるシーンでスリーストライプスは生徒たちをスタイリッシュに輝かせていた。

見た目に敏感な女子生徒の期待、
体育の授業への機能的効果にも応える。

中川先生が市川学園に赴任したのは、アディダスが導入された年。当時、アディダスを着用していたのは中学1年生と高校1年生だった。

「中学2年生、3年生は高校進級の際にアディダスになるけれど、高校2年生と3年生はアディダスを着ることなく高校生活を終える。そのことにがっかりしている生徒が多かったです」と話してくれた。

今年度から中高全学年がアディダスで揃ったが、昨年度、中学3年生が高校用に体操服を揃え始める3学期になると、アディダスを着用する生徒が多くなった。

「特にオシャレに敏感で、物おじしない活発な女子たちが、まず着始めました」。
アディダスの体操服を自分たちの日常に一刻もはやく取り入れたい。そんな彼女たちの想いが伝わってくるようだ。

中川先生は女子の体育を担当している。市川学園の体育の授業は、中学2年生以降は男子と女子に分かれ、高校になると学期ごとに学ぶ種目が決められている。

例えば1学期はバレーボール、2学期はハンドボール、3学期は陸上と、1学期で集中してひとつの競技に取り組むのだ。
「前回の授業の記憶が残っているうちに繰り返して行えるので、ステップアップしやすいと思います。アディダスの体操服は軽いし、可動域が広いので生徒たちものびのび動けます」。

一定期間をひとつの競技にとことん取り組む。このようなスタイルに対応できる機能性と耐久性を備えているのも、アディダスの体操服ならではといえるだろう。

ポロシャツという選択が
スクールライフをより豊かにした。

市川学園の体操服の特徴として、ポロシャツの存在は大きい。

ポロシャツの導入は当初、構想になかったが、「高校生は夏場に体操服で授業を受けてもいい」という学校のルールがあったことから、ポロシャツ案が浮上した。色は暑い夏でも涼し気に見える白に決めた。

白色は暑い夏でも涼し気に見え、襟のあるシャツは知的な印象を与えるようで、生徒からも大好評だ。

実際、Tシャツを2枚よりも、Tシャツとポロシャツを1枚ずつ購入する生徒の方が多いという。その日の気分や用途によって、着る体操服を選べるのはちょっとした楽しみでもあるのではないか。現在は、高校生の半数ほどがポロシャツで授業を受けている。

部活ユニフォームレベルの体操服が、
市川学園に通う誇りを高める。

首都圏中学入試のスタートを告げる風物詩とも言われる市川学園・市川中学校の幕張メッセ入試には毎年3,000人近くが参加する。

入試広報担当の高田先生によると、市川中学校に受験を決めるきっかけとして、なずな祭(文化祭)に訪れたお子さん自らが、「この学校に来たい!」と思う場合も多いようだ。

「本学では、なずな祭に限らず、生徒が『やりたい』と言って来たら自主性にまかせています。手取り足取りのやりすぎは生徒のためにならない。自分たちで考えてやっているから『やらされている感』がなく、イキイキと取り組めるのかもしれません」。
先輩たちが自らの意志で取り組むゆえに生まれるやる気や高揚感は、小学生にも伝わっているに違いない。

生徒と保護者が実際にアディダスを見るのは、採寸の時。マネキンが着ている姿だ。「これが体操服なんだ」と立ち止まり、「アディダスなの?」「アディダスなんだ、やった!」と喜ぶ生徒と保護者たち。

アディダスの体操服導入は、市川学園のイメージを一新する衝撃的なものというより、「市川学園に入学してよかった!」という生徒や保護者の満足感を確固たるものにする要素のひとつという印象を受けた。高田先生は学校説明会用のポスターにアディダスの体操服を載せた。「このポスターを見た方は、部活用のユニフォームと思っているかもしれません。一見して体操服とはわからないレベルの体操服ですよね」とおっしゃる高田先生の言葉に、アディダスブランドに対する信頼を感じた。

生涯学び続ける力を身につけて
新しい時代を自分らしく生きていく。

「よく見ればなずな花咲く垣根かな」。 

芭蕉の句にある「なずな」は目立たない花ですが、なずなのような目だたない子のこともよく見ようという意です。市川学園では、この視点を建学の精神とし、生徒一人ひとりの個性を大切にしています。

また、家庭での教育を第一教育、学校での教育を第二教育、その先、自分で自分を教育する力を第三教育と捉え、自学力を磨くことに注力しています。さらにリベラルアーツ教育にも取り組み、文系・理系・芸術・体育を含めたすべてを学ぶことを前提とし、部活動はもちろん自分の興味をとことん極め、「自分の得意」を探していってほしいと思っています。

本学で採用したアディダスの体操服は男女同じデザインであることが新しい時代にあっていると思います。体育以外で皆がアディダスを着用している場面が、中学2年生の最初の「プロジェクトアドベンチャー(PA)」でした。例えばヒモで作った蜘蛛の巣をチーム全員で潜り抜けるためにどう協力するか考えるゲームです。

生徒たちはそこで、お互いの名前を呼び合い、他の人を尊重することを学び、信頼して意見を言い合うようになっていました。「失敗しても大丈夫!信じて!」と声を掛け合うことが、とても気持ちのいいことであることに気づくのです。

PAで男女の垣根を超えて一致団結する生徒の姿をみたとき、男女が同じデザインのこの体操服が輝いていると思いました。今年で全学年がアディダスで揃いました。生徒全員、一気に絆が生まれたようで、とても嬉しく思っています。