創立以来の変革のときを、
アディダスの不変の魅力が支えた。

東大谷高等学校

2013年、男女共学化を図るとともに、先進の泉ヶ丘キャンパスへと移転した東大谷高等学校。同時に体操服も、adidas SCHOOL CATEGORYへと切り替わった。

学びの場、ともに歩む仲間、身につけるユニフォーム、すべてを一新してのスタート。「しつけ教育」に定評があった長年の女子教育に男子が加わることで、どのように伝統をつなぎ、どのような未来へと向かっていくのか―――。

不安を感じながらの変革においてアディダスの体操服が学校全体の空気を引き締め、まとめ上げる一助になったと先生方は口をそろえる。

学校法人 大谷学園 東大谷高等学校

学校法人大谷学園が運営する私立高校。真宗大谷派の理念のもと、宗教的情操教育を通じて礼節と品格を備えた人間を育成している。2013年に阿倍野キャンパスから、大阪府堺市南区の泉ヶ丘キャンパスに移転。新校舎は、グラウンドを囲む教室棟・食堂棟・体育館棟それぞれに最新の設備を備え、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)において最高ランクのSランクを取得している。普通科の中に特進コース、国際コース、進学コースの3コースを設置し、ICT教育や探究ゼミといった新しい教育にも取り組んでいる。

他校に先駆けて上質な体操服を。
卒業後まで愛用できることも考えて。

「以前の体操服は、もう20年ぐらいそのままでした。パンツは足首が絞られ、上着も途中までしかファスナーが開かないかぶり式。気軽に着たり脱いだりできる感じではなくて…」。そう語るのは、長年にわたって体育科の教員を務める橋本先生。

何度か体操服を変えようという話はあったものの時期が合わず、共学化・移転のタイミングで本格的に検討が始まったという。「ちょうどその頃にADSSの方からアプローチをいただいて、『ちょっと面白いかな』と思ったんです」。他校では、まだブランドの体操服を採用しているところは少なかった。

「現物を見せてもらうと、デザインはもちろん、生地もいい。何より生徒が喜ぶだろうと思いました。別の2社にもプレゼンテーションしてもらったんですが、ほぼ即決でアディダスでした」。

決定したデザインは、新しい学校ロゴと相性がよく、女子校時代の制服にも使われていた上品なブルーが基調。学年カラーは設けず、全校で統一されている。さらに特筆すべきは、あえて学校名を入れていないこと。

「せっかく上質なものだから、卒業しても普通に着てもらえるように考えました。卒業生に聞くと、やはり大学でも活用しているそうで、狙い通りでしたね」。

生徒も先生も、そして部活でも。
着たくなるデザインが団結力を育む。

全学年が同じデザインの体操服。その統一感が最も発揮されるのは、何と言っても体育大会だ。東大谷では毎年、大阪市中央体育館を借り切って盛大に開催される。

「まさに壮観!ですよ。ブルーの色目も爽やかで、体育大会にぴったり」と橋本先生が目を細める。同じく体育科の中野先生も「体操服で現地集合だと生徒に伝えると、わかった!と電車に乗って来ます。昔の体操服の、ダサい、着たくない、そんなイメージはもうありません」と語ってくださった。

一方、先生方の間でも、移転初年度の体育大会をきっかけにアディダスのポロシャツをお揃いで作ったのだとか。「いい機会だから、体育科以外の先生にも声をかけようと。任意ですが、特に若手の先生はみんな買いました。僕は普段でもしょっちゅう着ています、着心地がいいので」と中野先生。

また東大谷は、全国大会に出場経験のあるバトン部や、関西吹奏楽コンクールで銀賞を獲得した吹奏楽部をはじめ、部活動にも力を入れている。橋本先生はバレーボール部、中野先生はハンドボール部の顧問だが、クラブジャージも部員が選んだアディダスで揃えているそうだ。生徒も、先生も、そして部活でも。

アディダスが生まれ変わった東大谷の姿を包み込み、「みんなで一つ」という団結力を育んでいる。

不安もあった初めての男子教育。
そこに活かされた、長年の女子教育。

共学化において、男子への対応に目を向けがちであったが、伝統の女子教育はその後もしっかりと活きた。

「はじめは入学してきた男子たちを剛力で抑える必要があるかと思いましたが、古株の私たちが母親のように注意するほうが素直に聞き入れる。やはり、母性でカバーすることが必要でした。同時に、従来どおり女子教育をきちっとやろうと。そうすることで女子が凛としはじめると、男子も自然に落ち着いてきたんです」。

柔よく剛を制す―――そんな言葉が浮かぶエピソードだ。

学園の理念に体操服が沿い、
ひとつの凛とした「東大谷」になった。

女子教育を大切にしてきた東大谷の伝統は、新しい体操服にも反映されている。女子の体操服は男子と違い、体型が美しく見えるように工夫されたWomen’sシルエット。

実際に自分も着てみたという前畠先生は「ほどよく身に沿って、すっきり見える。他のメーカーの体操服も全部着てみましたが、アディダスが一番美しいのは一目瞭然でした。現在、体育科の授業ではダンスが必修となっているが、そこでも「身体の線や手の伸ばしかたなど、ちょっとした動きがよく分かるので指導しやすいんです」。

また「生徒たちが、この体操服を大切に思っているのが分かります。粗末に扱っているところを見たことがない。アディダスだからか、きちんと着ることがカッコいいと生徒も分かっているようで、着崩すこともありません」と、生徒指導面でも効果があるようだ。

前畠先生には忘れられない光景があるという。「体操服を変えた後の体育大会です。ボディスラップという集団演技を行ったんですが、男子も女子も凛として…。涙が出るほど感動しました。変わりゆく中にも芯がある、柔軟でありながら底力をもって立ち向かっていく、そういう東大谷の教育が表現されていました。男女共学になった、移転もした。大変だったけれど、やっと『東大谷』になったかなって。そこに体操服が寄与したということ、それは確実に実感しましたね」。

アディダスなら間違いない。ブランドの好印象が、入学志望者にとっても後押しになる。

体操服の変更は、対外的な学校イメージの醸成や生徒募集面でどのような意味があったのか。入試対策部長である出水先生にお話をうかがった。

「新校舎の建設中は、近隣の公共施設で学校説明会を開催しました。体操服もそこに展示したのですが、中学生も保護者の方も『わっ、アディダス!!』という反応でしたね。特に保護者の方は、驚きのあとに安心がくる。アディダスなら間違いないだろう、というような。世代を問わず誰もが知る、みんなが評価しているブランドなんだなと実感しました」。

長年の伝統を受け継ぎながらも『新しい東大谷』を目指すさまざまな変革が功を奏し、順調に入学志願者数は増え続け、6年経った今も安定しているとのこと。

また、体操服を購入後の様々な提案・サポート体制についても評価をいただいた。

「学校行事を事前に確認してくださって、間に合うよう段取りいたします!と。当たり前のことかもしれませんが有り難く思っています。また、体操服の着用シーンを撮影させてほしいと来られた後、大きなポートレートを制作して持って来てくださったことがあり、生徒たちも大喜びでした」。

来春には、ハーフパンツを新素材に変えることも決定した。躍進する東大谷とともに、アディダスも進化を続ける。

「人間教育をする進学校」として
たくましく自己表現できる人を育てたい。

本校は、東本願寺を本山とする真宗大谷派の関連学校として、宗教的情操教育を教育の根幹に置き100有余年の伝統を有する私学校です。

たとえば朝夕、登下校する本校生は、校門で立ち止まって一礼するという伝統があります。男女共学化を機に、「果たして男子が一礼するのだろうか」という疑問もありました。しかし、今では男子もしっかりとこの伝統を身につけ、きっちりと一礼するようになっています。

先日は地域でウォークラリーが開催され、本校のグラウンドにも地域の方々が入られて生徒たちと交流する機会がありました。その際に地域のお世話役の方が、参加者に「この学校は礼をしてから入るんだよ」と教えてくださっていました。

この泉ヶ丘という新しい場所に、本校の教育が認知されてきたのは本当にうれしいことです。今後も地域とのつながりを大切に、伝統を根づかせながらも新しい教育にチャレンジしようと思える出来事でした。

本校が目指すのは「人間教育をする進学校」です。現代は周知の通りの情報社会、グローバル社会。本校でも、これからの社会で求められる生きる力をつけるため、学力を高めることはもちろん、留学制度や探究ゼミといった独自の取り組みにますます力を入れていかねばなりません。たくましく自己表現できる人こそが活躍できる時代がやって来ます。

生徒の皆さんには、高校時代に自信を持ってアディダスの体操服を身につけ、思いのままに躍動してほしい。
アディダスブランドと、東大谷ブランドの出会いに感謝しています。